DIABETES
糖尿病の治療は品川内科クリニックへ
当院は、地域のかかりつけ医として「はじめて糖尿病の可能性を指摘された」患者さんにも多くお越しいただいています。
糖尿病の治療と聞くと「先生に相談するのは怖い」「不摂生な生活を怒られるだけでは?」と心配される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、糖尿病は早期からきちんと治療を行うことにより、糖尿病に伴う合併症の発症リスクを抑制し、健康寿命(自立して活動し、健康に過ごせる期間)を延ばすことができます。
少しでも不安のある方は、まずはお気軽に当院へお越しください。
糖尿病とは
私たちは、毎日食事をする事で栄養を摂っています。炭水化物・タンパク質・脂質を3大栄養素といい、これらを満遍なく摂取し、正常に代謝される事で健康を維持しています。
3大栄養素の中で、炭水化物は小腸で消化・分解・吸収されるとブドウ糖となって血液中に取り込まれ、全身に運ばれます。
この血液中のブドウ糖が血糖であり、その血液中の濃度のことを血糖値と呼んでいます。
健康な状態であれば食事をすると一時的に血糖値が高くなりますが、時間とともに戻ります。
血糖はインスリンという膵臓から分泌されるホルモンによって全身の臓器に取り込まれます。
これにより血糖値は下がり、全身の臓器ではブドウ糖をエネルギーとして利用したり、一部は万が一の事態に備えて肝臓や脂肪組織に蓄えられたりします。
しかしこのインスリンの分泌量が少なくなったり、あるいは何らかの理由で効力が弱くなると、血糖が全身の臓器へうまく取り込めなくなってしまいます。
すると血糖値は高いままとなってしまいます。 糖尿病とはこの血糖値が高い状態が続く状態のことをいいます。
血糖値が高いままの状態が続くと、血管が傷ついて動脈硬化が引き起こされ、細い血管の動脈硬化は失明や腎不全を、太い血管の動脈硬化は心臓病や足の壊疽・切断といったより重い病気を招いてしまいます。
これらを「糖尿病合併症」といいます。
糖尿病合併症は非常に恐ろしく、一定まで進行してしまうと元の健康な状態に戻ることは非常に困難になります。
しかし、糖尿病の治療をきちんと行い、血糖値が良好な状態をしっかり維持できさえすれば、糖尿病合併症の進行は抑えることができます。
すなわち、早い段階で治療を開始することが非常に重要です。
糖尿病は一般の方にとって、理解することが難しい疾患の一つです。また一口に糖尿病と言っても、患者さんごとで大きな違いがあります。
健康診断で高血糖やHbA1c高値を指摘された方や、糖尿病だと自覚していて治療をためらってらっしゃる方は、ぜひ一度当院を受診ください
糖尿病の種類について
糖尿病には大きく4つの種類があり、それぞれ発症の原因が異なります。
それぞれの原因と症状をご紹介します。
2型糖尿病
2型糖尿病は最も一般的な糖尿病で、日本ではほとんどの方がこのタイプに当てはまります。2型糖尿病の原因
2型糖尿病は以下に挙げたものが引き金となりインスリンの分泌が低下したり、インスリンがうまく働けなくなることが発症の原因となります。・加齢
・肥満体型
・家族に糖尿病の人がいる
・運動不足
・ストレス
・過食・早食い
・食事の時間が不規則
2型糖尿病
2型糖尿病は、初期段階においては自覚症状が無いことが多く、「糖尿病合併症」が進行することにより、以下のような症状が少しづつあらわれます。・よく食べても痩せる
・疲労感、倦怠感
・のどが渇く
・すぐお腹がすく
・頻尿
・尿が泡立つ
・手足がしびれる
・感染症によくかかる
・目がかすむ
・性機能の問題(ED)
・皮膚の傷が治りにくい
1型糖尿病
1型糖尿病の症状
・倦怠感・のどが渇く
・多飲
・多尿
・急激な体重減少
糖尿病網膜症
網膜は、光を刺激として受け取り脳の視神経へ伝達する、カメラのフィルムのような働きをしている組織です。
高血糖の状態が長く続くと網膜にある細い血管で動脈硬化が起こり、血管が詰まったり、詰まった血管を代償しようとして新しくできた脆い血管が破けて出血が起きたりします。
糖尿病網膜症は初期の段階では自覚症状はありませんが、放置すると次第に視界がかすむ、あるいは視界にゴミや小さな虫のようなものが浮かんでみえる(飛蚊症)などの症状が現れます。
これがさらに重症化すると網膜で大出血を起こし、視力が突然急激に低下したり、場合によっては失明に至ることもあります。
糖尿病網膜症を予防するためには、糖尿病の方はきちんとした血糖コントロールを続けながら、症状がなくても定期的に眼底検査を受けることが大切です。
糖尿病腎症
腎臓には毛細血管が集まっており、ここで血液がろ過されて老廃物を尿として体外へ排出し、体に必要な物はろ過せずに血液中にとどめます。
糖尿病腎症は、長期間高血糖が続くことで腎臓の中の毛細血管に動脈硬化が起こり、もろくなって、老廃物のろ過がうまく出来なくなることで発症します。
初期段階では体に必要な蛋白質が少量尿中に漏れ出てしまうこと(微量アルブミン尿の検出)が起こります。
血糖コントロールが良くないと進行はさらに進み、尿中に漏れ出すタンパク質の量が増加します。
最終的には老廃物を体外に排出できない腎不全へと進行し、人工透析の必要性に迫られることもあります。
糖尿病腎症を予防するためには、糖尿病の方はきちんとした血糖コントロールを続けながら、症状がなくても定期的に微量アルブミン尿や蛋白尿の検査を受けることが必要です。
さらに血糖と同時に血圧の管理も糖尿病腎症の進展予防には大切になります。
糖尿病神経障害
糖尿病神経障害は、触った感触・痛み・温度を感じる感覚神経、手足を動かす運動神経、及び内臓の働きを自動調整する自律神経などの末梢神経に障害をきたす合併症です。
この障害は、手足のしびれや痛み、筋力の低下、下痢や便秘、たちくらみ、心拍数の異常(頻脈や徐脈)、瞳孔の異常、発汗異常、勃起不全など体の様々な部位に幅広い症状を引き起こします。
稀に顔面の神経麻痺も起こります。糖尿病神経障害が進行すると、次第に神経は働きを失うため、感覚が鈍くなったり感じなくなったりします。
重症化すると足に傷を負っても気づきにくく、そこから細菌感染を起こし、場合によっては壊死(腐ってしまうことです)によって切断を余儀なくなることもあります。
そうならないためにも、糖尿病神経障害は早期に発見・治療するのが重要です。
糖尿病の方は血糖コントロールはもちろんのこと、毎日足の状態をチェックすることを心がけましょう。
糖尿病の治療
糖尿病の治療には、①食事療法、②運動療法、③薬物治療(内服・注射)の3種類があります。
糖尿病は完治することが難しい病気のため、大切なのは適切な治療法を長期間継続することです。
長期的な目標は、血糖値を上手にコントロールすることで合併症を防ぎ、健常者と同様の生活を送れるようになることです。
そのため、医療機関に適切な治療法を提供されても、患者様自身にそれらを継続する意思がなければなりません。
食事療法や運動療法は、いきなり激しいものを行うと、長期的に継続することが困難になります。
最初は無理のない範囲で治療を開始し、定期的に通院しながら徐々に実践範囲を広げていくことが重要です。
治療目標とする数値
糖尿病の治療の際に、最も重要な指標がHbA1c(ヘモグロビンA1c)という検査値になります。HbA1cとは、採血時から過去1~2か月間の平均血糖値を反映する数値です。
血糖値は1日の中での食事や運動、ストレスなど様々な要因の影響を受けて常に変動するため、このHbA1cが血糖コントロールを行う指標として有用になります。
食事療法
糖尿病治療の中心は血糖コントロールになりますので、食事療法は不可欠です。
カロリー制限はもちろんのこと、規則正しい食生活を送ることや、食べる順番を配慮することでも、血糖値は改善します。
以下は食事療法のポイントになります。
適正なエネルギー量の食事を心がける
糖尿病の方は過食傾向があるため、食事は腹八分目を意識しましょう。
1日の摂取エネルギー量が適正かどうかは、体重の増減を見ることで判断できます。
なお、1日のエネルギー量の目安は下記の計算式で算出します。
これら数値を元に、問診などを行なった主治医が総合的に判断して決定します。
エネルギー摂取量(kcal)=身体活動量(kcal)×標準体重(kg)
※標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
※身体活動量の目安は下記参照
デスクワークや軽労作が中心の仕事、主婦の方など:25~30kcal
立ち仕事が多い仕事の方など:30~35kcal
力仕事が多い仕事の方など:35kcal~
1日3食、規則正しい食事を心がける
通常、食事をすれば血糖値は上がりますが、1日1回や2回しか食事を摂らない、不規則な時間に食事を摂るなど、食事習慣に乱れがあると血糖値の向上も不規則になり、膵臓に負担がかかって糖尿病を進行させてしまいます。できるだけ規則正しく、1日3食均等に食事を摂ることを心がけましょう。
また、糖尿病患者には早食いやドカ食いの傾向が多くみられるため、食事はゆっくりよく噛んで食べるよう心がけることも大切です。
ゆっくり食事をすると、血糖値の向上も緩やかになることが報告されている一方で、早食いは肥満や糖尿病のリスクを高めることが報告されており、注意が必要です。
栄養バランスに気をつけましょう
糖尿病患者には、食事の栄養バランスが偏っていることが多い傾向があります。食事は主食・主菜・副菜の構成で、バランス良く栄養を摂ることが大切です。
また、糖尿病の食事療法では、炭水化物と糖質の制限が大変有効です。
下記は、食事における三大栄養素の理想的な摂取比率(%エネルギー)になります。
炭水化物:50~60%
タンパク質:15~20%
脂質:20~25%
ただし、糖尿病の治療薬として血糖値を低下させるものを服用・投与していると、急激な炭水化物、糖質制限を行うことで逆に低血糖状態となって意識が朦朧とするなど、危険な状態を引き起こす可能性があります。
食事制限は医師と十分に相談した上で行うようにしましょう。
また、食べる順番に気を配ることも重要です。
海藻やキノコ、野菜など食物繊維が多く含まれていて消化に時間がかかるものを先に食べるようにし、血糖値を上げやすい米やパン、麺類などを後に食べるようにすると、食後の血糖値が上がりにくくなります。
運動療法
食事療法と並んで、糖尿病治療の基本は運動療法となります。
特に食後の運動は、食事で摂取したブドウ糖や脂肪酸が積極的に利用され、効果的に血糖値が下がります。
運動には、短距離走や筋トレ(レジスタンス運動)といった無酸素運動と、ウォーキングやジョギング、水泳といった有酸素運動があります。
一般的に糖尿病の運動療法に適しているのは有酸素運動と言われていますが、筋トレも同時に行うと、より効果的にブドウ糖や脂肪酸の利用を促します。
効果的な有酸素運動
運動療法で最も重要なのは継続することのため、無理なく楽しく続けられる運動習慣を上手に生活の中に取り入れましょう。
お勧めの有酸素運動は以下となります。
・ウォーキング
・ジョギング
・自転車
・ラジオ体操
・水泳
また、私生活の中であまり運動時間を確保できない場合は、階段の上り下りや掃除機・雑巾掛け、風呂掃除、買い物などでも、軽い運動となります。
最初からハードな運動を取り入れてしまうと、挫折したり、けがをする可能性もありますので、当院では患者様の体の状態や生活スタイル、スポーツ歴、持病の有無など様々な要素を考慮して、楽しく継続できる運動メニューを提案していきます。
ぜひお気軽にご相談ください。
運動量の注意点
運動は、正しい方法で行わないと逆効果を招くこともありますので注意が必要です。例えばウォーキングでは、間違った方法で行ってしまうと、かえって血糖値が上がって糖尿病を悪化させたり、心臓や血管に負担をかけて心筋梗塞を起こす恐れもあります。
また、むやみにハードな運動をすることも、かえって逆効果になることもありますし、患者様の症状によっては運動の禁止や運動制限が必要なこともあります。
運動を開始する際には、事前に医師の指導を受けるようにしましょう。
下記は、運動療法を行う際の注意点や意識すべき点になります。
・準備運動・整理運動は必ず行いましょう。
・最初は軽い運動からはじめて、徐々に運動量を増やしましょう。
・その日の体調に合わせて、無理のない範囲で運動しましょう。
・楽しく継続できる運動を選びましょう。
・適宜、運動前後の血糖値や尿糖を測りましょう。
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