ブログ

BLOG

【第6回】脳梗塞の後遺症や神経疾患に対する再生医療での新しいアプローチ

今回は、「脳梗塞の後遺症」や脊髄損傷、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、多発性硬化症といったその他の「神経疾患」に対する再生医療での新しいアプローチについて解説いたします。

発症から時間が経過し、機能の維持や改善に悩まれている方に向けた細胞レベルからのアプローチについてお話しいたします。

 

■ リハビリテーションの効果を後押しするケアとして

 

脳梗塞は脳の血管が詰まることで、また脊髄損傷などは外傷によって神経細胞がダメージを受ける疾患です。

急性期の適切な治療を経ても、麻痺(まひ)やしびれなどの後遺症が残ることが少なくありません。

また、ALSや多発性硬化症といった、神経が少しずつダメージを受ける疾患にお悩みの方もいらっしゃいます。

発症から数ヶ月〜数年が経過した「慢性期」に入ると、リハビリテーションを継続していても変化が緩やかになり、限界を感じてしまうこともあるかもしれません。

一度ダメージを受けた神経細胞を完全に元通りにすることは現代の医学でも困難ですが、近年の研究により、残された神経細胞の働きをサポートし、リハビリの効果を後押しするアプローチとして細胞治療への期待が高まっています。

 

■ 脳や神経のダメージをケアする「幹細胞点滴」の働き

 

そこで注目されているのが、自己脂肪由来幹細胞を用いた幹細胞治療です。

患者様のお腹の脂肪から採取し、専門施設で大切に増やした幹細胞を点滴(幹細胞点滴)によって静脈から投与します。

血管に入った幹細胞は、血液に乗って全身を巡り、脳や神経のダメージを受けた部位が発するSOS信号を察知して自ら集まる性質(ホーミング効果)を持っています。

そこで幹細胞は、神経を保護する成分や、新しい血管を作るための成長因子を周囲に放出します(パラクライン効果)。

この成長因子によって、神経組織内の異常な炎症が抑えられ、ダメージを受けて弱っていた神経細胞が活力を維持できるよう促されると考えられています。

 

■ 慢性期からでもQOL(生活の質)の向上をサポート

 

最新の臨床研究では、発症から時間が経過した慢性期の脳卒中患者様や、脊髄損傷、神経の難病などに対しても、幹細胞の静脈投与が症状の緩和やQOLの維持・向上をサポートする可能性が報告されています。

幹細胞からは「エクソソーム」と呼ばれる小さなカプセルが放出されており、これが神経細胞同士の情報のやり取りを助け、修復プロセスを後押しすると考えられています。

 

中には、点滴投与後に手足の温かさを感じたり、こわばりが和らいだりするケースが報告されていますが、効果の現れ方には個人差があります。

もちろん、再生医療は失われた機能を完全に回復するような魔法の治療ではありません。

しかし、再生医療によって脳や神経の環境を整えた上で、これまで通りのリハビリテーションを継続することで、神経回路の再構築が促され、相乗効果によって生活の質(QOL)の向上が期待できる新しい選択肢となる可能性があります。

 

■ 徹底した品質管理と高い安全性

 

脳や神経に関わる治療と聞くと、副作用を心配される方も多いかと思います。

しかし、当院の治療は他人の細胞ではなく「患者様ご自身の脂肪細胞」を使用するため、拒絶反応やアレルギーのリスクが極めて低く、多くの研究でその高い安全性が確認されています。

当院は、国の厳格な審査をクリアし、厚生労働省へ「第二種再生医療等提供計画」を提出済みの正式な医療機関です。

細胞の培養は、東京の国立大学研究機関との共同研究により高度な技術を培った「CPC株式会社」へ依頼し、極めて厳格な品質管理を行っております。

さらに、再生医療分野で実績のある「アヴェニューセルクリニック」からの技術指導等の提携を受け、妥協のない安全管理のもとで治療を行っております。

 

今回は、脳梗塞の後遺症やその他の神経疾患に対して、ご自身の治す力を引き出す再生医療が新たな選択肢となり得るメカニズムについてお話しいたしました。

 

--------------------------------------------------------------------------------

参考文献

 

•Ichihashi M, et al. (2020). Therapeutic Effect of Intravenously Administered Autologous Adipocyte-Derived Stem Cells on Chronic Stage Stroke Patients. International Journal of Stem Cell Research & Therapy, 7:070.

•Sykova, E., Cizkova, D. & Kubinova, S. (2021). Mesenchymal stem cells in treatment of spinal cord injury and amyotrophic lateral sclerosis. Frontiers in Cell and Developmental Biology, 9, 695900.

•Uccelli, A. et al. (2021). Safety, tolerability, and activity of mesenchymal stem cells versus placebo in multiple sclerosis (MESEMS): a phase 2, randomized, double-blind crossover trial. Lancet Neurol., 20, 917–929.

•『世界一簡単な再生医療の基礎知識』 第2章(自己脂肪由来幹細胞治療のメカニズム)

•当院提携先:アヴェニューセルクリニック 再生医療に関する臨床データおよび技術情報

BLOG

ご予約・お問い合わせ

診療時間

9:00 - 12:00 / 14:00 - 18:00
※土曜日は12:00までの診察

受付: 9:00 - 11:45 / 14:00 - 17:45

※当クリニックは時間予約制です。
Web予約またはお電話(0942-85-8334)にてご予約ください。
※毎月1日・日曜日・祭日・年末年始は休診日となります

SHINAGAWA CLINIC

RECRUIT

採用情報

自分らしく働き、輝ける環境を整備しています。多様性に応じたワーク・ライフ・バランスと生産性の向上を目指して取り組んでおり、福利厚生も充実しています。

  • SEO
  • SEO
  • SEO
  • SEO
  • SEO
  • SEO